
ここはテネシーしゅうメンフィス。ちあんがアメリカでいちばんわるいこといがいは、いたってへいぼんなまちです。

このおじさんはマック。ぜんか2はんであることいがいは、いたってふつうのおじさんです。
マック「今日は知人の博士に呼ばれてるんだけど、Facebookで立ち寄った店のクレームばかり発信してるからあんまり会いたくないなあ、それ以外は良い人なんだけど…」
??「やあ、よく来たね。私のファイナルバーニングドラゴン研究所に」

マックをでむかえたのは、ファイナルバーニングドラゴンけんきゅうじょのぬし、ウィリアムはかせです。
博士「今日はすごい研究成果を見せてあげようと思ってね。君は私がヴィーガンということを知っているよね?」

マック「ああ、『食のために動物を犠牲にする愚かさに氣付いた』とか言ってた気はするけど…」

博士「そう、だから私はあの日以来、ヴィーガンとして研鑽を重ねてきた。しかし動物を犠牲にすることを憎む心はあったが、体は満足いく食事を常に求めていた。だから代替食で耐え凌ぐ日々だったんだ。
肉の代わりに大豆ミート、
牛乳の代わりに豆乳、
カニの代わりにカニカマ、
ソーセージの代わりに魚肉ソーセージ…
それでも自分の舌はごまかせなかった。」

マック「無知なヴィーガンって救いようがないな」
博士「しかし、ある日私は狂わされたんだ」

博士「あれはヴィーガン仲間で闇鍋パーティーを催した時のこと…ヴィーガン仲間の橋本が入れた牛肉を口にしてしまってから肉の旨さが忘れられなくなってしまったんだ」

マック「橋本の倫理観イカれてんのか」

博士「しかし私はそこで氣づいたんだ、こうすればいいということに」

マック「その『氣』ってやつやめて」

はかせがそういってとびらをひらくと、まっくろなうしがそこにいました。

マック「え?自分で育てればセーフって理論?」

博士「いや、そんな陳腐な考えではないよ。」
はかせはそういって、けんきゅうじょのおおきなとびらをあけると…

さっきのうしよりもおおきい、トラックとおなじくらいのおおきさのうしがそこにいました。

マック「え、デカ…キモっ」

博士「どうしても肉が食べたくなって、でも失われる命は少なければ少ないほど良いと思ってとにかくデカい牛を生み出したんだ」

博士「大きさが2mの牛に2mの牛を交配させると2×2で4mになるだろう?」

マック「そんな掛け算方式でデカくなってたまるか」

博士「まあ聞きたまえ、そこへさらに2mの牛を交配させると4×2で8m、そして16、32、64…とどこまでも大きく出来るんだ」

マック「だとしたら世の中の牛みんな無限にデカくなるだろ、あと2mの牛いつまでも倍以上デカイのと交配させられててかわいそうだな」

博士「じゃあその目で見てみるといい」
はかせはそういうと、そとをゆびさします。
するとそこには…

おうちとおなじくらいのうし、

ビルとおなじくらいのうし、

タワーとおなじくらいのうし、

さらには、やまとおなじくらいのうしまでいます。

博士「ここまで牛を大きくすれば、とてつもなく大量の牛肉が確保できるのに、失われる命はたった一つで済む。シラスや数の子に比べるととんでもないライフパフォーマンス、略してライパだよ」

マック「なんか正しいような間違っているような…」
???「おい人間よ」

博士「誰だ?」

牛「私だ…」

マック「クソでかい牛が喋った…人智を超えた何かを感じる」
牛「食糧を寄越したまえ…我々は飢えている…実力行使もやむ無しだぞ…」

博士「しまった!牛にもエサが必要なことを失念していた!下等生物も栄養が必要なのか!」

マック「ヴィーガンだからって生き物に優しいわけではないんだ」

博士「もういい!他のデカ牛食ってろ!」

マック「手を下すのが自分でなければ構わないタイプのヴィーガンだ」

牛「草食動物だが???」

博士「しまった!!!!」

こうして、うえていかりくるったうしたちは、メンフィスのまちをこうげきしてあばれまわり、ついにはほろぼしてしまいました。
ヴィーガンであることだけでやさしさはなりたちません。やさしさとは、じこまんぞくではせいりつしないものですね。